こんにちは、ハロウィーンセーフティ編集長のリツです。
今日は、十二国記の最新刊『白銀の墟玄の月』(白銀の丘黒の月とよく間違えられます)を4巻まで全部読み終わりましたので感想を書きます。
しっかし18年ぶりですよ!?待ちにまった…もう出ないのかとすら思っていたので、新館が出て本当に感動!!
この十二国記に僕が出会ったのは高校1年の時。最初に月の影 影の海を見て十二国記にハマリ、黄昏の岸 暁の天まで全巻一気に読みふけり。
読書の効果からか国語の偏差値が50から62上がるなど僕にとっては色々な意味で本当にお世話になった本です。
それから今までず~~~っと戴の国はどうなったんだろう?泰麒は見つかったけど驍宗はどうなった?阿選は何をしてる?などず~~っと悶々としてました。
高校1年だった僕は今や32歳ですよ?本当に続編を待ちに待った…そして待望の新刊が出る時の感動と言ったら、ありませんでしたよ本当に…。
そして今日、1~4巻を全て読み終わりましたので、ここにネタバレを盛大にしながら、感想を書いていきますね。
白銀の墟玄の月 全体の感想
ひとことで言って、めっちゃ面白かったです!!!!釘いるように狂ったように読み続けて、あっという間に読破してしまいました。
4巻最後のシーンでは、驍宗が処刑場に上げられたところで泰麒が麒麟に転変して驍宗に最叩頭したことで、驍宗が本物の王であることが明らかになったシーンはシビレましたね。
泰麒が化物すぎる件
泰麒がまじで凄すぎる!!麒麟でありながら、兵卒の剣を奪ってその兵を殺したり、めちゃくちゃ冷徹な考え方をもったり、阿選に嘘を貫き通すために、無理やりな意志力で内情は全身苦痛に見舞われながらも、阿選に最叩頭をしたり…凄すぎます。
琅燦に「あの麒麟は化物だ」と言われていましたが。本当に自分もそう思いました。
驍宗が処刑場に上げられた時点で、状況は絶望的。小野主上、こっからどうやってひっくり返すの?と読みながら思ってましたが…まさかの泰麒転変からの最叩頭ですからね。
既に角が治癒していたことを隠し通していたとは…策士すぎるわ。っていうかそもそも「阿選が王だ」と嘘をついて白圭宮に帰るという行動力も凄い。
泰麒はもともと頼りない子供という印象だったのに、成長してめちゃくちゃ賢くて冷静で、とてつもなく精神の強い美青年になっててビビりました。
白銀の墟玄の月のMVPは間違いなく泰麒ですね。本当に彼は子供のころから成長しました。
李斎がイケメンすぎる
そして、李斎。片腕になった状態で戴に帰還し、本当に色々ありましたが、結果だけを見ると延王が言ったように「1年でやりとげたか・・・」ですね。
めちゃくちゃかっこいいです。っていか3巻表紙の李斎がまじでイケメン。美してかっこよすぎる・・・。
驍宗がスーパーマンすぎる
驍宗は、本当にどこにいるのかメチャクチャ謎でしたが、まさかの函養山の底で幽閉状態ですからね。函養山でクズヤローの烏衡達に襲われて(しかも烏衡達には冗佑が憑依していて剣の達人化状態)、深手を負って坑道の深い穴に「ポイ捨て」状態ですからね…
めちゃ運よく、驍宗は広い空洞に落ちることになるのですが…山の坑道の穴の中に生き埋め状態で真っ暗闇の中、7年もいるって相当精神的にヤバイものがありますね。
しかも、食料は1カ月に1回手に入るか入らないか程度…(っていうかあの食糧くれた農民は探し出して褒美をとらせないとアカンやろ…)
その状況で7年も生きるってのは本当に凄い。
というか、坑道の深い穴に生き埋め状態で生きてるか死んでるかもわからないだったのに、そこから騶虞をGETして自力脱出ってどんなスーパーマンだよ…精神力も凄すぎるし、結果だけ見ても凄すぎる…。
阿選の散り際が見たかった
今回読んでて、一番物足りないなと思ったのは、阿選が討たれるシーンが省略されているところ。
結局、一番最後の『戴史乍書』で
「十月、上、鴻基において阿選を討つ。九州を平らげてし暦を改めるに明幟とす。」
と書いてあるだけです。最後の方、州城を英章たちが落としてくれてて、王は本当は誰かも明らかになり、泰麒の角も治っていることが分かり。そして雁の協力も無事得られて…
最後の方は希望がハンパなかったので、そのまま雁の軍と一緒になって王宮を落とし、そして驍宗が阿選と対峙してお互いに話をする、みたいなシーンが欲しかったです。
ラスボスらしく、こうなんというか、派手に散って、みんなが喜ぶみたいなシーン見たかったですね~~~~そこが何というか、非常に心残りでした。
まぁここも月の影影の海でもそうでしたが、陽子が本物の王だ~ってことになって偽王をやっつけるみたいなシーンも見たかったのですが、小野主上はおそらくその辺は読者のご想像にお任せします的なスタンスなんでしょうね。
いや~でも阿選の散り際、見たかったですね~~~w
阿選の心の描写
18年間ず~~ときになっていた阿選の犯行動機。
阿選はずっと優秀だったのに、もっと優秀な驍宗が現れて、自分が驍宗の影になってしまった。妬みで驍宗を引きずり下ろしたのではなく、自分が自分でなくなってしまうような錯覚になったのかな。
驍宗を殺さなければ、俺が俺でなくなってしまう。存在出来ないみたいな、何というか使命感というか、焦りと言うか、そういうのがあったのかもしれませんね。
しかしそれにしても、やることがあまりにもガチクズすぎる…
まさか妖魔を使ってまでいるとは思いませんでしたよ。暗黒面に落ち過ぎにも程があるだろ…
妖魔を使って色んな人を魂抜き取って生ける屍にして…もう本当にやることがクズすぎ。
阿選は烏衝のことを「クズだクズだ」と言って内心めっちゃ嫌ってましたが、お前の方が数億倍、いや数京倍はクズだ~~っ!!!って読みながらツッコミを入れざるを得ませんでしたね。
4巻の表紙は阿選でしたが、まったく無気力な表情。驍宗を引きずり下ろしたものの、結局は驍宗の影になり果てている現状は変わりなく。
もう生きることにも戴にも興味がなくなっていて・・・結局一番魂がぬけていたのは、阿選だったのかもしれませんね・・・
琅燦、処刑されてしまえ
琅燦もかなりの最悪です。阿選に謀反をそそのかしたのも、妖魔の使い方を教えたのも全て琅燦が原因。
何だか、諸悪の根源はこいつのように思えてしまいました。泰麒は、琅燦は敵ではないと言っていましたが、正直、新王朝では処刑して欲しいですね。個人的には凄く。
今後の期待
いや~なんともとりとめもない感想となりました。
さて、今後まだまだ十二国記は続くのでしょうか?2020年に短編集が出るとのことですが、出来れば短編集じゃなくて、また十二国の物語の続きが見たいですね~~。
一番は慶。陽子ですね。陽子が100年後、200年後どうなったかとか、見たいですね。
次に気になるのは、個人的には恭。あのワガママ勝気娘の恭の王が、どんな国を作っているのか、見てみたい。
あとは勿論、戴ですね。驍宗の王朝が復活して、どんな国になっていくんだろう…
柳も気になります。法治国家で名高いということでしたが、官吏が腐敗し、妖魔まで出始めている…。なぜそんなことになったのか?の柳の話が読みたいですね。
そして、十二国記で最も空気な存在になっている国があります。
どこでしょう?
舜ですねwここにスポットがあたったことって、ほとんどないんですよね。
舜王はどんな感じなのか、どんな国なのか、ここを読んでみたい気がします。
とにかく、十二国記は面白く、色々気になるものがまだまだたくさんあります。是非、小野主上に続きを書いていただきたいなぁと思っちゃいますね。
短編集も楽しみです。
ここまで読んでいただいた皆様も、是非感想をコメントに書いてくださいね。
コメントは読んで随時返します~
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