競争の番人の白熊と小勝負は付き合う?恋愛はあるのかネタバレ

競争の番人、面白いですよね。特に気になるのが、白熊と小勝負は恋愛関係になるのかどうか?という場面だと思います。

原作小説を全て読んだ私が、二人がどういう関係になっていくのかをネタバレ書いていきます!

白熊と小勝負は彼氏・彼女の関係にはならない

白熊と小勝負は、最終的にお互いに非常に良いパートナーになります。

しかし、白熊は小勝負のことを好きになるわけではないし(途中で少し小勝負のことを意識してしまう瞬間はあるのだけれど)

小勝負も白熊のことを好きになったりはしません(多分。でも、バレンタインデーに義理チョコをもらって少し嬉しそうだったりはしてます)

小勝負の第一印象は嫌いだった

白熊は空手で全国2位をとった経歴があるなど、かなりの肉体派。だからといって頭が悪いわけではありません。学歴も大学卒で、そこそこのものを持っています。

だけれど、肉体がとても強いことと、前向きで猪突猛進の性格からいつも「脳筋」とか「体力バカ」とか言われています。

体力があると言われるのはいいけど、馬鹿を着けられるのはなんだかなぁと思っているわけです。体力が凄すぎるから目立つだけで、でも知力だって大卒なんだし平均以上はあると自負しているのでした。

だから、頭がいい、インテリ風の人は嫌いなのでした。

ましてや、小勝負は東大主席、ハーバード大学留学、公務員試験も全国一位など、超超エリート。キャリア組です。

ですから、小勝負が来る前から何となく嫌な奴が来るかも・・・という感じでした。

 

そして、実際に来た小勝負もいかにもエリートといった感じの、論理的で人の気持ちの分からないような機械的な人間だったのです。

しかも、小勝負は自分より年下であるにも関わらず、キャリア組なので自分よりも上席という立場。

かなり嫌な感じで、実際小勝負のまったく配慮のない人情のない言葉で白熊は傷つけられ、白熊はかなり腹を立てます。

ところどころ、照れる?小勝負

小勝負は機械のような人情のない冷たい男に見えますが、実際行った行動の結果は良いものをきちんともたらしています。

また、包丁を持った犯人が雲海に近づいたところも、小勝負が白熊よりもまず第一に飛び出しています。結局、包丁を持った犯人は格闘のプロの白熊があっという間に制圧してしまうのですが、、、

この後、白熊が「小勝負君のわりには頑張ったんじゃん」

というと小勝負はこめかみを掻いて、視線を逸らすのです。

白熊が「えっ照れてるの?」

と思わず聞き返しています。少し、小勝負がデレた場面かもしれません。わずかですけどね。

小勝負はその言葉を無視して歩き出して照れを否定していました。

小説ではこういう場面が何度か出てきます。

ハーレーの後ろに載せてもらい温かみを感じる白熊

公正取引委員会の、雲海のホテルへの立ち入り後、白熊はホテルの従業員がパソコンを抱えて必死に逃げるのを目撃します。

従業員は車で猛スピードで逃げるのですが、白熊はママチャリで猛スピードで追いかけます。

最終的に車は止まり、運転手がそのパソコンを川へ投げ捨ててしまいます。

 

白熊はその川に入ります。冬なので凍るように冷たい川です。

白熊は冷たい川を泳ぎ、パソコンを何とかつかみます。

しかし、足がつかなくなり、全身も冷たくなってしびれ、溺れてしまいます。

そこに助けにきたのが小勝負です。小勝負は冷たい川に入ってビショビショに濡れながら小勝負を抱きかかえて助けるのでした。

 

そして、小勝負はめったに出さない感情をあらわにします。

「白熊さん、あなた馬鹿ですか」

「いくら証拠が欲しいからってこの時期の川に飛び込むなんて馬鹿すぎる。場合によっては心臓が止まるかもしれない。まったくなんてことを!」

といいながら助けてくれます。

そして、白熊は彼にも感情があるんだと分かり、もっと小勝負のことを知りたいなと思うのでした。

その後、白熊は小勝負のバイクの後ろに載せてもらい、小勝負の身体に手を伸ばします。彼の身体を暖かく感じ白熊は「あなたにも暖かい血が流れてるんだね」と言います。

ハカマオニゲシ…違法植物を見逃した小勝負

石田のお花屋さんに最初に言った時、小勝負はポピーによく似た違法植物、「ハカマオニゲシ」を見つけたのでした。

しかし、花屋は気付かずにそれを販売していたので、小勝負は気を利かせてそれを見なかったふりをしました。

意外と人間らしいところもあるのです、小勝負には。

 

白熊がその後個人的に石田の花屋に行った時にはハカマオニゲシに気付いてしまい、石田の妻にその違法植物のことを指摘します。

しかし、石田の妻は「見なかったことにしてください」と懇願し、白熊はそれを了承します。

 

しかし、その後、違法植物が発見され石田の妻が警察に捕まった際、石田は見逃してくれた白熊に罪をなすりつけようとしたのです。

「私が自首しようとしていたのに、白熊さんが自首しなければバレないって言ったんです」と。

これにより白熊が違法行為を見逃したとして責められる目にあうのでした。

 

しかし、別件で既存の花屋による新規花屋の締め出しの案件で石田の取り調べが行われる際、

小勝負は書類と取り調べの流れをきっちりと固めて、一番おいしいところを白熊に譲るのでした。

 

おかげで白熊は石田の取り調べを上手くこなすことが出来、大金星をあげます。

全て小勝負がおぜん立てしてくれた結果です。しかし小勝負は「取り調べは恩のある相手である白熊さんが一番いいでしょう。僕は白熊さんが適任だと業務上の判断をしたので譲っただけです」というのでした。

 

小勝負も悪いところばかりではありません。口は悪いですが、行動で答える男なのでした。

彼氏彼女にくっつくことはないけど、良いパートナーに

最後のシーン。

白熊は九州への地方出向ということで、送別会が開かれます。

普段は全く飲み会に参加しない小勝負が、参加に〇をつけているのでちょっとした話題になります。

さすがに、ずっとパートナーを組んでいた白熊ですから、特別な思いがあったのでしょう。

しかも、一次会でさっさと帰るかと思ったら、小勝負は最後の三次会までずっと参加しているのでした。

三次会が終わった後、赤いリボンが結ばれている箱を白熊に渡します。

それは、ホワイトデーのプレゼントなのでした。白熊はバレンタインにチロルチョコを小勝負に上げたのですが、そのお返しだということです。

白熊が受け取ろうとすると、小勝負は箱をしっかり握って白熊に渡そうとしません。白熊が箱を引っ張っても、小勝負の手がついてくる。

白熊は「なによ」

というと、小勝負は「変な男にひっかかるなよ」

というのでした。

小勝負「だって、あなたツイてないから」

白熊「そんなこと分かってます!」「小勝負くん、元気でね」

小勝負「白熊さんも」

 

白熊はタクシーに乗って別れます。

その白熊に小勝負は手を振っています。

赤いリボンがついた箱をみると白熊は涙をポロポロこぼし、箱を抱きしめると小勝負の不器用で甘い温かみが流れてくるように感じるのでした。

中身が崩れないよう小箱を鞄に大事にしまい、この小説は終わります。

考察

なぜ最後に白熊がプレゼントを抱きしめて、暖かみを感じ、泣いていたのか。

それは小説本編でも明かされていません。だから私の方で考察します。

白熊が小勝負に惚れたとか、逆に小勝負が白熊に惚れたとは思えません。

ただ、お互いがお互いのことを理解して、よいパートナーになっていたのだと思います。

カップルになるとか、恋愛関係とか付き合うとかの感情までは到底いきませんが。

とくに白熊は婚約者にふられてしまい、慣れ親しんだ職場を離れて九州に行くということでかなり孤独な状態になっています。

その中で、行き先を心配してくれた、行きたくもないはずの飲み会を三次会までわざわざ来てくれた小勝負の行動の優しさや、自分をある程度他の同僚よりも大事な同僚として扱ってくれていることに感謝し、暖かみを感じていたのではないかと思います。

 

九州で白熊がどんな仕事をするのかは、この小説(あるいはドラマ?)の続編が出ないことには分かりませんが、彼女の活躍を期待したいと思います。

小説がめっちゃ面白かった。

競争の番人、ドラマも面白いですが、やっぱりドラマ化されただけあって小説もめっちゃ面白かったです。

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Posted by ありちーぬ